アラサーぬるオタ婚活中!

アラサーでオタで元ゲーマーな女が婚活します。

Mについて。④

Mとの交際は、Kの時とは違い、オープンだった。

彼にとっては初めての彼女。

彼は私の存在を、家族にもオープンにした。

デートの時も並んで歩いてくれた。

Kにズタボロにされたプライドを回復するにはよかった。

不慣れ故のいざこざはあったが、幸せだった。



気付いたら、彼は週に5日は私の住むアパートに寝泊まりするようになった。

大学とバイトとサークル以外、全て私頼み。

食事も洗濯も風呂も、日によっては寝るのも。

生活費は当然、支払われなかった。

時々、バイト帰りに漫画だのぬいぐるみだのを買ってくる。

でも、漫画やぬいぐるみは、私の生活の足しにはならなかった。

イライラは半年かけて徐々に募り、遂に、爆発した。



私が大学から帰ってくると、部屋の鍵が開いていた。

(この日まで知らなかったが、いつのまにか財布の中の合鍵を持ち出されていた)



中から、複数名の人間の声。



「お、帰ってきたな。」

「あ、どもー。」

「お邪魔してまーす」

そこには、私の家の買い置きのお菓子やアイスを勝手に食べる、彼と見知らぬ男女。

話を聞くと、彼の高校時代の友人らしい。


あの、あんた(女)が勝手に使ってるグラス、私のお気に入りのやつですが……

その、あんた(男)ゲームやってるPC、私のですが……

私のベッドに寝転がってますけど(男女)……初対面ですよね……



それで、一気に冷めてしまった。


自分が出来る限りの丁寧な言葉で、二人には帰ってもらった。

当然彼は激昂した。

友達の少ない私に、仲良くなって欲しかったのだと。

でも私は、見ず知らずの人の家に勝手に上がり込み好き放題やる人間とは、友達になれないと、彼に告げた。



衝撃。



彼に頬を、叩かれた。


頬が熱い。


目に映るのは、ぐちゃぐちゃの部屋。


彼の私物だらけの、私の部屋。


涙が溢れて、

ついにキレてしまった。